看護師がつらいと感じる身体の症状7選
仕事をしていれば、どんな仕事でもつらいと感じる身体の症状はあります。
看護師の仕事は長時間勤務や夜勤があり、ハードな仕事だと言えます。
年齢を重ねると特に疲れがとれにくいと感じる人が多いです。
「夜勤前は寝られない」「体がだるくて仕方ない」「カルテの記入で1日中パソコンを見ている。目がしょぼしょぼする」こんな症状はありませんか。
この記事を読むと、看護師がつらいと感じる症状を共感でき、つらさを改善できるグッズがわかります。
不眠
看護師の仕事は24時間体制のシフト制で不規則なため、不眠で悩む看護師は多い。
眠剤や安定剤を使用している同僚も多かったです。
不規則な勤務からくる不眠
夜勤がある場合、睡眠時間を十分に確保できない、夜勤明けにスムーズに入眠できない場合も睡眠不足につながります。
夜勤明けで夕方遅くまで寝てしまうと、その日はもう1日夜勤かと思うほど、目が覚めて眠れなくなることがあります。
夜勤明けの睡眠は、できれば短時間にして、夜に眠れるように調整できるほうが良いと実感しています。
継続する緊張からくる不眠
看護の現場は忙しさと緊張の連続です。
気が抜けないので、常に交感神経が優位の状態となります。
交感神経は自律神経の一種で、心と身体が興奮しているときに、優位に働きます。交感神経が優位になると、イライラすることが増え、副交感神経の働きも抑えるため、睡眠の質が低下します。
新人の時には、循環器で勤務していたため、心電図の音が頭から離れず、目をつむってもずっと音が聞こえていて、寝付けない日々が続きました。また、なれない環境での勤務も気が休まらず、常に緊張と隣り合わせになります。
自宅での自己学習
看護師は人の命に関わるため、仕事以外にも自主学習は欠かせません。
特に新人の看護師は、経験が浅いため、検査や処置について予習をしたり、疾患について調べたりと時間が何時間あっても足りないくらいです。今日の振り返りをして、復習・予習すると、あっという間に時間は過ぎていきます。
睡眠時間を削って勉強するといったことは、日常茶飯事となります。
自宅へ仕事を持ち帰るのは、中堅やベテラン看護師になっても同じです。
委員会や研修、研究や学会などに取り組むと、資料作りや、研究に時間を費やすため、やはり睡眠が短くなります。
睡眠不足が体に与える影響
日常で以下のような症状はありませんか?
- いつも疲れがとれない
- ストレスを感じる
- 食欲にムラがある
- 些細なことでイライラする
- 集中力が続かない
- 注意が散漫になる
これらは睡眠不足からくる初期症状として代表的なものです。
眠気を感じなくとも、身体に必要な睡眠時間・質が足りていない可能性があります。
睡眠不足は生活習慣病の発症リスクを高めます。
自覚しないところで病気が進行する恐れもあります。
肩こりと眼精疲労
厚生労働省が公開している調査によると、2020年の電子カルテの普及率は、一般病院57.2%、一般診療所49.9%となっています。病床別の普及率で見ると、400床以上の大規模病院では91.2%と高く、ほとんどの病院で導入が進んでいるのがわかります。
パソコンを使用することで、多職種との情報の共有化は図れるという利点はありますが、仕事中は常にパソコンを使用している状態となるため、同じ姿勢による肩こりや長時間パソコンの画面を見ることで起こるDVT症候群による眼精疲労です。
また、夜勤する看護師は、照度が十分でない環境で作業しなければなりません。照度が目に与える影響も眼精疲労につながります。
自律神経系には体を緊張させる交感神経とリラックスさせる副交感神経があり、このバランスが崩れると、目の疲労や肩こりが起こりやすくなります。常に交感神経が優位な状態で仕事をしている看護師は、バランスが保ちにくいため、症状がでやすいといえます。
腰痛
患者の移乗介助や清潔ケアの介助は中腰で行う動作が多いため、関節への負担がかかり、腰痛の要因となっています。
看護職の場合、「患者さんの生命に関わる仕事」という意識があり、腰痛は職業病だからと考え、腰痛があっても休まずに無理してしまう傾向があります。また、看護職の腰痛に関する調査では、看護職の5〜7割が腰痛を抱えているとの調査結果もあり、潜在的な腰痛の実態は深刻といえます。
さらに、腰痛の有無は看護職の離職意向にも優位に影響しているため、看護職場における腰痛予防は人材を確保する意味でも重要な課題といえます。
腰痛ベルトは必需品
勤務の時、特に日勤の午前中は腰痛ベルトをしながら仕事をしていました。
腰痛ベルトをずっとつけたまま仕事をするのも、結構辛いですよね。
腰を支えることで、腰痛の予防に役立ち、動きをサポートできます。
ロボットの活用
医療や介護の現場では、ロボットの活用がすすみつつあります。
少子高齢化社会からくる労働人口の不足や、看護師の人材不足は今後の医療のきな課題となります。
医療や看護の場面では、移乗や移動を介助するロボットが開発されています。
患者の自立支援するものや、介助する人が体に装着して使用するアシストロボットなどがあります。
ロボットの導入には高額なコストがかかりますが、今まで人が行っていた業務をロボットが行うことで業務量を減少させ、看護師にとっても身体的な負担の軽減になります。軽量で使いやすいロボットが開発されることを願います。
倦怠感
看護師は前残業や後残業が多い職種だといわれています。働く時間が長いため、疲れがとれないままどんどん蓄積されていきます。
主な原因は、不規則な生活、睡眠不足、栄養不足です。
看護師の仕事は業務量が多い、ミスができないため常に気が抜けない、人間関係のストレス、スキルアップが求められるなど、常に緊張状態になるため疲れがとれません。倦怠感が続く場合には、その原因を探り、根本から解決しないと慢性的に続くと言っても過言ではありません。
肌荒れ
肌荒れの主な原因は「肌のターンオーバー(代謝)の乱れ」「ホルモンバランスの乱れ」「肌のバリア機能の低下」で起こります。
肌荒れを改善する方法は、ストレスを回避すること、運動をすること、規則正しくバランスの取れた食事をとることと良質な睡眠です。看護師の仕事は常にストレスにさらされ、夜勤があるため、一般的な規則正しい生活は困難です。自分の生活の中で一定のルールをつくり、規則正しい生活をすることが大切です。
肌に合った化粧水や乳液に変更するや、サプリメントで補うなど、何らかの対応が必要になります。
肌荒れの主な症状は以下です。
毎晩のお風呂上りのパックは手軽で効果的です。
むくみ
看護師の仕事は立っている時間が長いため、仕事から帰ったら足がむくんでだるさを感じる人は多いと思います。
立ち仕事による下肢の静脈血のうっ滞によるものや、リンパの流れが障害されるとむくみが発生します。
2交代勤務など長時間のシフトや時間外勤務による長時間足を下垂することなどが原因に挙げられます。
足の筋肉の低下でもむくみが生じます。
看護師の仕事はメンテナンスが必要
病棟看護師の仕事はハードで長時間勤務になりがちです。日勤の前残業や後残業が当たり前になっている病院も多いと聞きます。わたしが務めていた病院も残業している看護師は多くいました。
看護師の仕事はやりがいがあり、「患者さんのために頑張る」という看護師さんは多いです。
ですが、看護以外に抱える仕事が多く、多くの看護師が辞めたいと思った経験があると思います。
日勤業務だけでなく、委員会の仕事も課せられると勤務時間で終われる仕事量ではありません。
そんな時に、「少しでも身体が楽になってほしい」と思い、使用していたグッズを紹介したいと思います。
不眠解消と癒しグッズ
疲れていても寝付けない、熟睡感がないといった悩みはよく聞きます。睡眠を助ける薬を使用している看護師も多いですが、できれば使用しないで寝たいものです。私の解消法は、入浴時には湯につかってリラックスすること、寝る前にはスマートフォンなどはみないようにし、アイマスクを使用していました。
あとは、睡眠が大切なことはよく理解していたため、マットレスと枕にはこだわりました。
マットレスと枕を自分にあったものに変えただけでも、睡眠の質は大きく変わったことを実感しています。
家具屋さんに行く機会があれば、ぜひいろんなベッドを試してほしいと思います。恥ずかしがらずに試してみてください。
睡眠の質が向上します。
ツライ肩こりにはコレで対応
看護師時代、肩こりには悩まされました。ほんとツライです。肩こりからくる頭痛のため、頭痛薬を持ち歩いていました。
薬に頼ると、根本からは直せないので、適度な運動やストレッチは行うようにしていました。
グッズとしておすすめは、『せんねん灸太陽』と『せんねん灸』これには助かりました。いまでも愛用品です。
休みの日には、ゆっくりお灸をしながらリラックスできます。せんねん灸は数多くの種類が販売されていて、香りにもこだわったものも販売されていますから、自分好みの香りを見つけるのも楽しみです。特に『せんねん灸太陽』は野球選手のダルビッシュ選手も愛用されている品になります。ほんとうに肩がほぐれます。
せんねん灸のショールームがお近くにあれば、ぜひ行ってみてください。予約がいりますが、いろいろ試すこともできるため、気分転換にもなります。
腰痛におすすめのベルト
腰痛は仕事直結するので、予防が必要になります。患者の移動時や立ったりしゃがんだりすることで腰に負担がかかります。そんな時に腰痛ベルトをつけることで、腰への負担が軽減できます。私は2つのタイプのものを使い分けていました。一つ目はマジックテープ式の腰に巻くだけのタイプ。2つ目は滑車がついていて軽い力でしっかり巻けるガードナーベルトというものです。これは腰がスッと伸びて背筋がピンと伸びます。猫背が気になる人にもおすすめです。一度使用したら病みつきになります。
長時間つけるのは、腰回りがキツかったり、蒸れたりするので、調整しながら使用していました。
自分の体を守るのは、やはり自分です。どこか痛いところがあってもなかなか休めない環境なので自己管理が求められます。
眼精疲労
電子カルテが導入されてから、視力が悪くなったという看護師は多いと思います。目薬はいつもポケットの中に入れてました。
夜勤の時にはアイマスクを使用して、少しでも目が休める工夫をしていました。
病院によっては1~2回/年、DVT調査をしているところもあります。目を酷使すると疲れ目や目の調節機能の衰えなどが発生し、眼の疲れからくる肩こりや全身症状にもつながるため注意が必要です。
働き過ぎの代償、慢性の倦怠感
疲れたらとりあえず寝る。これに限ると言いたいところですが、そうもいかないのが現状です。家庭と仕事の両立だけでもしんどいのに、仕事の比重が大きいと、家帰ったら何もしたくありません。そう、どこかで体を休めないと、取り返しのつかないことになります。
これは、同僚に実際あった話なんですが、疲れが取れなくて、いつも痛み止めを飲みながら仕事をしていたら、肝障害を起こして黄疸が出て、入院したという話。健康が取り柄の彼女が入院した時には、ショックでした。無理して頑張って働いて、身体を壊しても損するのは自分なんです。
ついつい、無理してしまう人は、月に1日だけでもいいので、自分の定休日を作りましょう。何もしない日です。長く仕事を続けようと思ったら、絶対必要だと思います。人のためばかりに頑張らないで、自分にも目を向けて欲しいと思います。
おすすめは、サウナや日帰り温泉。一人でのんびりが気を使わなくて最高です。ぜひ試してみてください。
むくみに効果あり、着圧ソックス
むくみ対策の必需品は着圧ソックスでした。
着圧ソックスを履かないで仕事をした日は、疲れが倍違うと言っても過言ではありません。
あとは、靴の中にいれるインソールです。立つ姿勢が悪いとむくみや疲れに影響します。
値段は幅広いですが、安いものはすぐにダメになります。口コミなどを参考にしながら、自分に合ったインソール選びが必要です。
まとめ
仕事を継続していくうえで、自己管理は必要ですが、「日々メンテナンスをおこなっている」と答えられる人は少ないのではないでしょうか?
日常生活と仕事に追われる毎日ですが、自分の身体にむきあい、不調を取り除くための努力することで、身体の異変にも早く気付くことができ、負担なく働くことができます。
多くの看護師さんは、自分の事より、患者さんの事、家族のことと自分を後回しにされていることが多いのではないでしょうか?
健康あっての仕事です。ぜひ、自分の身体に向きあってみてください。