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看護師を辞めたい方必見!辞めたい理由別の対処法と退職の判断基準とは?

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看護師は人の命を預かる大切な仕事ですが、同時に心身ともに負担の大きい職業です。厳しい勤務体制や人間関係のストレス、責任の重さに押しつぶされそうになれば「辞めたい」と思うのも無理ありません。この記事では、看護師が辞めたいと感じる理由や具体的な対処法、転職のポイントを解説します

記事を読むと、自分の状況に合った対処法が見つけられます。看護師としてのキャリアを見つめ直すきっかけにしてください。

看護師を辞めたいと感じる理由

看護師を辞めたいと感じる理由は、さまざまです。多くの看護師が経験する代表的な理由を7つ紹介します。

  • 職場の人間関係が悪い
  • 夜勤や生活リズムの崩れがつらい
  • 休暇が取りにくい
  • 給与が安い・見合っていない
  • 医療ミスへのプレッシャーがある
  • キャリアアップの機会が少ない
  • 自分に向いていないと感じる

それぞれの理由を知ることで、問題の本質が見えてきます。

職場の人間関係が悪い

看護の現場では、チームワークが何よりも大切です。しかし、忙しさのあまり人間関係がぎくしゃくしてしまうことも多いです。新人看護師への指導が厳しすぎたり、先輩看護師への質問がしづらかったりすることなどが挙げられます。医師や他職種とのコミュニケーションの難しさを感じる方もいます。

特に問題になりやすいのが、以下のような状況です。

  • ハラスメント(パワハラ、セクハラなど)がある
  • 意見や提案が受け入れられない雰囲気がある
  • 情報共有が不十分で、チームワークが取れない
  • プライベートな付き合いを強要される
  • 休暇や勤務変更の融通が利かない

上記の環境では、どんなに看護の仕事が好きでも、モチベーションを保つのは難しくなります。

夜勤や生活リズムの崩れがつらい

看護師の仕事で避けて通れないのが夜勤です。夜勤は身体的にも精神的にも大きな負担がかかります。2交代制の場合、1回の勤務が16時間以上に及ぶこともあり、体力的にきついと感じる方も多いです。

夜勤によって生じる主な問題は以下が挙げられます。

  • 慢性的な疲れを感じやすい
  • 日中の活動時間が減少する
  • 家族や友人との時間が取りにくい
  • 夜間の緊急対応による精神的ストレスが大きい
  • 昼夜逆転による体調不良のリスクが高い

夜勤に慣れるまでに個人差はありますが、多くの看護師が苦労しているのが現状です。夜勤明けの休息をしっかり取ることや、規則正しい生活リズムを心がけることが大切です。現実的に厳しい場合は、夜勤のない職場への異動や転職を考えるのも有効な選択肢と言えます。

休暇が取りにくい

看護師の仕事では簡単に休暇を取れず、リフレッシュする時間が十分に取れないと感じている方も多いです。具体的には以下のような状況で休暇を取ることが難しくなります。

  • 慢性的な人手不足で、シフトの穴を埋めるのが難しい
  • 急な患者の容態変化や緊急入院への対応が必要になる
  • 長期休暇を取ると、同僚に負担がかかってしまう
  • 休暇中の呼び出しが頻繁にある
  • 休暇取得に対する上司や同僚の理解が乏しい

休暇が取りにくい環境では心身ともに疲れが蓄積し、バーンアウトのリスクが高まります。家族や友人との時間が持てないことで、プライベートの充実も難しいです。休暇取得の改善には、職場全体の意識改革が必要です。自分の権利として休暇を取る重要性を認識し、計画的に申請することから始めましょう

給与が安い・見合っていない

仕事の内容に対して給料が安く、見合っていない点は問題です。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は約508万円です。全職種平均の約436万円を上回っていますが、仕事の内容や負担を考えると十分とは言えない場合もあります。

給与に関する主な不満点は以下のとおりです。

  • 夜勤や休日出勤の手当が少ない
  • 残業代が適切に支払われない
  • 経験や能力に応じた昇給がない
  • 他の医療職と比べて給与水準が低い
  • 業務の負担に見合った報酬ではない

給与に不満がある場合は、信頼できる上司と話し合いましょう。資格取得やスキルアップによって自身の市場価値を高め、より良い条件の職場に移ることも選択肢の一つです。ただし、給与だけでなく、やりがいや職場環境など、総合的に判断することが大切です。

医療ミスへのプレッシャーがある

看護師の仕事は人の命に直結するため、常に緊張感を強いられます。1つのミスが取り返しのつかない結果を招く可能性があるため、多くの看護師がプレッシャーを感じています。プレッシャーが強くなるケースは以下のとおりです。

  • 急性期病棟や救急外来など、緊急度の高い現場
  • 経験の少ない新人看護師の時期
  • 夜勤など、少人数で対応する時間帯
  • 複雑な治療や投薬が必要な患者の担当
  • 過去にインシデントやアクシデントを経験した後

上記のようなプレッシャーは、看護師のメンタルヘルスに大きな影響を与えます。常に緊張状態が続くと、バーンアウトや離職につながります。プレッシャーと上手く付き合うためには、自己研さんを積んで自信をつけることや、チームで助け合える環境を作ることが重要です。心理カウンセリングなども効果的です。

キャリアアップの機会が少ない

看護師として働き続ける中で、自身のキャリアアップに不安を感じるケースもあります。キャリアアップの機会が限られていると感じるケースは以下のとおりです。

  • 院内での昇進の機会が限られている
  • 専門性を高める研修や学習の機会が少ない
  • 新しい医療技術や知識を学ぶ機会が乏しい
  • リーダーシップを発揮する機会がない
  • 他職種との連携や交流が限られている

キャリアアップの機会が限られていると感じると、仕事へのモチベーションが低下し、将来への不安が募ります。自己啓発や資格取得に励むのも方法の一つですが、組織の体制や方針によっては限界があります。キャリアアップを重視する方は、多くの成長機会がある職場への転職を検討しましょう

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自分に向いていないと感じる

看護師として働く中で「自分に向いていないのではないか」と感じることがあります。新人看護師や経験の浅い方に多い悩みです。自分に向いていないと感じる主な理由は以下のとおりです。

  • 患者とのコミュニケーションが上手くいかない
  • 医療技術の習得に時間がかかる
  • 緊急時の対応に自信がない
  • 夜勤のある不規則な生活に適応できない
  • ストレス耐性が低いと感じる

自分に向いていないと感じるのは、必ずしも悪いことではありません。むしろ自己分析のきっかけになります。病棟勤務が合わないと感じたら、外来や在宅看護など別の分野に挑戦してみるのも一案です。自分の適性や興味を見極め、最適な職場を探すことが大切です。

【経験年数別】看護師を辞めたいと感じる理由

看護師の経験年数によって、辞めたいと感じる理由は異なります。新人や中堅、ベテランそれぞれの立場で感じる悩みや課題を理解することで、自分の状況をより客観的に把握できます。

1~3年目の新人看護師

新人看護師の時期は、理想と現実のギャップに悩まされやすい時期です。学生時代に描いていた看護師像と、実際の現場での経験が大きく異なることに戸惑う方もいます。業務に慣れず、ミスへの不安が大きいのが特徴です。先輩看護師との人間関係に悩むこともあります。

夜勤のストレスも大きな問題です。不規則な生活リズムに体が慣れず、体調を崩しやすくなります。患者との接し方に自信が持てないことも多いです。プライベートな時間が取れないことでストレスを感じる方もいます。

新人時代は誰もが不安を抱えるものです。1人で抱え込まずに、先輩や同期と積極的に相談しましょう。新人教育プログラムや研修を活用し、着実にスキルアップを図ることで、徐々に自信をつけられます。焦らず、自分のペースで成長していく姿勢が重要です。

3年目以降の中堅看護師

3年目以降の中堅看護師は経験を積み、基本的な業務はこなせます。一方で、後輩の指導に対する不安や負担など、新たな責任や期待が悩みの種になります。リーダー業務の責任感に押しつぶされそうになることも多いです。

キャリアアップの方向性が見えないと悩む方もケースもあります。専門性を高めたいと思っても、具体的な方法がわからず戸惑ったり、仕事にマンネリ感を感じたりする時期でもあります。

プライベートとの両立も課題です。結婚や出産を考える年齢になり、仕事との両立に悩む時期に直面します。中堅看護師の時期は、自身のキャリアを見つめ直す良い機会です。新たな資格取得にチャレンジしたり、専門性を高めたりすることで、モチベーションを維持できます。

10年目以降のベテラン看護師

10年以上のキャリアを持つベテラン看護師は、豊富な経験と高度なスキルを持っています。しかし、長年の看護師生活の中で、新たな悩みや課題に直面することも多い時期です。人事管理や部署運営など、今までとは異なる能力が求められるためです。

年齢による体力の低下も課題になります。若い頃のように長時間勤務や夜勤をこなすのが難しくなります。若手との価値観の違いによる不和を感じやすいです。新しい医療技術や電子カルテシステムなど、最新の技術についていけないと感じる方もいます。

キャリアの転換期を迎える不安も大きいです。管理職への昇進や、専門看護師としての道など、今後のキャリアパスを考える時期でもあります。ベテラン看護師の経験は、職場にとってかけがえのない財産です。自身の経験を活かし、若手の育成や組織の改善に貢献することで、新たなやりがいを見出せる可能性があります

看護師を辞めたいと感じたときの対処法

看護師を辞めたいと感じたときは、冷静になって状況を分析しましょう。すぐに辞めるのではなく、問題解決の方法を探ることが大切です。看護師を辞めたいと感じたときの効果的な対処法を紹介します。

異動や転職を検討する

現在の職場環境に問題があると感じたら、異動や転職を検討するのも選択肢の一つです。自分の希望や条件を明確にしましょう。どんな環境で働きたいか、何を重視するかをはっきりさせることが大切です。現在の職場の良い点・悪い点を整理してください。

キャリアプランを考え直すことも重要です。5年後、10年後の自分をイメージし、目標に向かうためにはどんなステップが必要か考えましょう。情報収集も欠かせません。看護師向けの求人サイトや知人のネットワークを活用して、さまざまな職場の情報を集めます。

転職エージェントの活用も検討しましょう。プロのアドバイスを受けることで、自分では気づかなかった選択肢が見つかります。異動の場合は、上司に相談しましょう。自分の希望や悩みを率直に伝え、可能性を探ります。転職を考える場合は、十分な準備と慎重な判断が必要です。

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看護師以外のキャリアを考える

看護師としてのキャリアに限界を感じたら、看護師以外の道を探るのも一案です。看護師の資格や経験を活かせる職業は数多くあります。以下は看護師の経験を活かせる代表的な職業です。

  • 医療事務
  • 医療機器メーカーの営業職
  • 製薬会社のMR(医薬情報担当者)
  • 保健師
  • 養護教諭

看護師以外のキャリアを選択する際は、自分の興味や適性を十分に考慮しましょう。新たな分野に挑戦することで、今までにない視点や経験を得られる可能性があります。ただし、転職には慎重な準備が必要です。必要な資格や経験、求人状況などを十分に調査し、計画的に進めてください。

看護師を辞めた方が良いケース

看護師を続けるか辞めるかは、個人の状況によって判断が異なります。しかし、一般的に体調不良が続いている場合や劣悪な職場環境にいる場合では、辞めることを真剣に検討した方が良いです。

体調不良が続いている

看護師の仕事は心身ともに負担が大きいため、体調管理がとても重要です。長期間にわたって体調不良が続く場合、仕事を続けることでさらに健康を害します。慢性的な疲労感が抜けない、不眠や睡眠障害が続く、頭痛や胃腸の不調が頻繁に起こるなどの症状がある方は注意が必要です。

極度の不安やストレスを感じる、うつ症状が見られるといった精神面の不調は迅速な対応が必要です。体調不良が続く場合、休暇を取得して十分な休養を取りましょう。医療機関で相談するのもおすすめです。対策を講じたうえで改善が見られない場合は、自分の健康を第一に考え、退職を検討する必要があります。

健康を損なうと、患者に適切なケアを提供できません。自分の体調と向き合い、冷静な判断をすることが大切です。自分の健康は自分で守るという意識を持ち、適切な判断をしましょう
» 看護師の転職に最適なタイミングを解説

劣悪な職場環境にいる

職場環境が劣悪な場合、どんなに看護師としての仕事が好きでも、長期的に働き続けることは困難です。以下のような状況が改善される見込みがない場合、退職を考えましょう。

  • 過度な長時間労働が常態化している
  • ハラスメントが横行している
  • 必要な医療機器や設備が不足している
  • 安全管理体制が整っていない
  • 適切な教育・研修制度がない

劣悪な職場環境は看護師個人の健康だけでなく、患者の安全にもかかわる重大な問題です。職場の改善に向けて声を上げても変わらない場合は、自分と患者の安全のために退職を選択することが賢明です。新しい職場を探す際は事前に職場環境をよく調査し、同じような状況に陥らないよう注意してください。
» 転職を成功させる!看護師が退職理由を伝えるときのポイント

看護師を辞めて効率よく転職する方法

看護師を辞める決断をした後は、次のキャリアに向けて効率的に転職活動を進めることが大切です。転職活動を成功させるためには、自己分析や情報収集、適切な方法での求人探しが重要になります。以下の効率的な転職方法について詳しく説明します。

  • 自分に合った職場の見つけ方
  • 転職エージェントの利用方法
  • 求人サイトの活用方法

自分に合った職場の見つけ方

自分に合った職場を見つけるためには、まず自己分析を行い、自分の希望や条件を明確にすることが大切です。以下の点について、考えましょう。

  • 希望する勤務形態(日勤のみ、夜勤あり等)
  • 働きたい診療科や施設の種類
  • 給与や福利厚生の条件
  • 通勤時間や立地条件
  • キャリアアップの機会

自分の希望が明確になったら職場を探し始めてください。看護師向けの求人サイトや転職エージェントを活用すると、効率的に情報を集められます。口コミサイトなどで実際に働いている方の声を参考にしても良いです。希望条件に合う職場が見つかったら職場見学や面接を通じて、実際の雰囲気や働き方を確認することが大切です。

転職エージェントの利用方法

転職エージェントを利用すると、専門のアドバイザーのサポートを受けながら効率的に転職活動を進められます。複数のエージェントに登録することで、より多くの求人情報にアクセスできます。自分の希望条件を明確に伝えることが大切です。勤務形態や給与、福利厚生など、優先順位をつけて伝えましょう。

定期的にアドバイザーと連絡を取ることも重要です。新しい求人情報や市場動向について情報交換できます。提案された求人は積極的に検討しましょう。自分では気づかなかった選択肢が見つかります。面接対策や履歴書作成のアドバイスも受けられるので、積極的に活用してください。

ただし、エージェントの提案をうのみにせず、最終的な判断は自分で行うことが重要です。

求人サイトの活用方法

求人サイトを活用すると、幅広い求人情報を自分のペースで探せます。効果的な求人サイトの活用方法は以下のとおりです。

  • 複数の求人サイトを比較する
  • 検索条件を細かく設定する
  • 気になる求人はお気に入り登録する
  • 新着求人をチェックする
  • 応募前に求人内容を十分確認する

求人サイトを利用する際は、情報の鮮度に注意しましょう。古い情報や偽の求人に惑わされないよう、公式サイトで確認するなど慎重に行動することが大切です。求人票に書かれていない職場の雰囲気や実際の業務内容などについては、面接時に積極的に質問してください
» 看護師は転職サイトを使わない方がいい?理由と効果的な利用方法
» 自分に合った職場を見つける!看護師の転職

まとめ

看護師を辞めたいと感じることは決して珍しくありません。重要なのは自分の気持ちと向き合い、適切な対処法を見つけることです。環境を変えることやスキルアップを図ること、新しいキャリアを探すことなど選択肢は多様です。

自分の健康と将来を第一に考え、慎重に判断しましょう。辞める決断をした場合は、効率的な転職活動を心がけ、自分に合った新たな職場を見つけてください。

  • この記事を書いた人

きよたかナース

職業はフリー看護師。18年間飲食店経営。40歳から看護専門学校に入学し、43歳で看護師になる。がん専門病院に勤務し、循環器・脳外科・血管外科・消化管内科経験あり。特別病床担当。老健、クリニック経験あり。 50歳をこえると、フルタイムの働き方は体力的にもつらくなります。 プライベートと仕事を両立しながら、自由な働き方ができる看護師が増えればいいなと思い、看護師の転職や働き方について発信しています。

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