50代看護師の方にとって、転職は大きな決断です。体力面での不安や家庭との両立など、さまざまな課題に直面します。この記事では、50代看護師の方に向けて、さまざまな働き方や転職の選択肢を詳しく解説します。記事を読めば、自分に合った理想の働き方を見つけるヒントが得られ、転職への不安を解消できます。

50歳代は子供には手がかからなくなってきますが、同時に親が高齢になるため、介護の心配も始まります。周りの環境で転職を考えなければいけない状態になることもありますね。
50代看護師の転職では、経験を活かせる職場選びが重要です。ワークライフバランスを考慮し、自分に合った勤務形態を選びましょう。
【雇用形態別】看護師の働き方

雇用形態別の看護師の働き方は以下のとおりです。
- 正社員
- パート・アルバイト
- 派遣社員
- 契約社員
適切な雇用形態を選べば、より充実した看護師としての働き方を実現できます。
正社員
50代の看護師にとって、正社員として働くことは安定したキャリアを築くうえで重要な選択肢です。正社員として働くメリットは以下のとおりです。
- 長期的な視点でキャリアを形成できる
- 給与や賞与が比較的高い
- 社会保険や福利厚生が充実している
夜勤や当直などの勤務シフトがある場合が多いので、体力面を考慮する必要があります。正社員としての採用試験や面接があるため、準備が求められます。転職時には、過去の経験や実績が評価されやすいのも正社員の特徴です。
パート・アルバイト
パート・アルバイトは、50代看護師にとって柔軟な働き方を実現できます。最大の魅力は、仕事と私生活のバランスを取れることです。短時間勤務や週1~2日からの勤務も可能なので、ブランクがある看護師の復職にも適しています。

夜勤や休日出勤の選択ができる場合もあるため、自分の生活リズムに合わせた働き方が可能です。社会保険加入の条件を満たせば各種保険に加入できるので、福利厚生面でも安心です。正社員登用の可能性もあるので、将来のキャリアアップを視野に入れられます。
パート・アルバイトでは複数の医療機関で働くこともでき、さまざまな経験を積むチャンスがあります。
派遣社員

派遣社員は、柔軟な勤務形態と高い時給が特徴的です。最大のメリットは、ライフスタイルに合わせて働ける点にあります。短期や中期の仕事を選べるので、プライベートとの両立がしやすくなります。さまざまな職場を経験できるため、幅広い看護スキルを身に付けることが可能です。
雇用期間が限定的で、長期的な安定性に欠ける点や、福利厚生が限られている点には注意しましょう。派遣元と派遣先の二重管理下にあるため、労働環境に関する制約があります。自身のキャリアプランやライフスタイルと照らし合わせて慎重に検討しましょう。
契約社員
契約社員は、期間限定の雇用契約を結ぶ働き方です。柔軟な勤務形態を選択できる可能性があるため、選択肢の1つとしておすすめします。契約社員の特徴は以下のとおりです。
- フルタイムまたはパートタイム
- 契約期間は通常1年以内
- 特定のプロジェクトや期間限定業務
専門性を活かしやすいですが、正社員と比べて待遇や福利厚生が劣る場合が多いです。雇用の安定性は正社員より低くなるので注意してください。契約社員として働くと、自分のペースで仕事と私生活のバランスを取りやすくなります。
企業によっては、正社員への登用の可能性もあるので、将来的なキャリアアップを視野に入れられます。契約社員として働きながら、自分の適性や希望を見極めましょう。
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【勤務形態別】看護師の働き方

勤務形態別の看護師の働き方は以下のとおりです。
- 常勤(日勤のみ)
- 夜勤あり(交代制)
- 夜勤専従
- 非常勤
ライフスタイルや体力、家庭状況に合わせて選択することが大切です。
常勤(日勤のみ)
常勤(日勤のみ)の働き方は、50代看護師の転職先として人気があります。週5日の日中勤務が一般的で、夜勤がありません。常勤(日勤のみ)の主な特徴は、以下のとおりです。
- 土日祝日休みの場合が多い
- 残業が少ない
- 規則正しい生活リズムを保てる
- 家庭との両立がしやすい
常勤(日勤のみ)は、主に病院やクリニックで見られ、外来や手術室などの部署で多く採用されています。勤務形態のメリットは、フルタイムの給与が得られることです。福利厚生が充実している場合が多く、キャリアアップの機会も豊富にあるのが魅力です。
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夜勤あり(交代制)
夜勤あり(交代制)の勤務形態は、日勤と夜勤を組み合わせて勤務し、一般的に2交代制または3交代制があります。夜勤手当が支給されますが、体力的な負担が大きい場合があるので注意が必要です。生活リズムが不規則になりやすい点も考慮しましょう。夜勤では、以下の業務が求められます。
- 夜間の緊急対応
- 重症患者のケア
- チームワークを活かした引き継ぎ
夜間は患者数が少ない場合が多いので、じっくりとしたケアが可能です。休日数が多く、夜勤明けの休暇が設けられていることも多いです。家庭との両立が難しい場合もあるので、生活スタイルとの兼ね合いを考える必要があります。
経験を積むことでキャリアアップの機会が増えるのが、夜勤あり(交代制)の特徴です。自身の体力や生活スタイル、キャリアプランを踏まえたうえでの検討をおすすめします。

50歳代の看護師は閉経の時期と重なると、個人差もありますが、ホルモンのバランスが崩れます。生活が不規則になるため、体調管理が難しいという人も多かったです。
夜勤専従

夜勤専従は、夜間のみの勤務形態を選択する働き方です。夜勤専従のメリットは、昼間の時間を自由に使えることです。家事や育児、趣味の時間に充てられるので、ワークライフバランスを重視する方に向いています。夜間手当が高いため、給与面で有利な点も魅力です。
デメリットは、体力的な負担が大きくなる点です。生活リズムが昼夜逆転するので、健康面での配慮が必要になります。夜間の緊急対応や判断も求められるため、責任が重くなります。夜勤専従の勤務時間は、通常17時~翌朝9時までが多い傾向です。
非常勤
非常勤の看護師は、週3〜4日程度の勤務が一般的で、フルタイムよりも短い労働時間です。非常勤のメリットとして、以下が挙げられます。
- 勤務日や時間の融通が利きやすい
- 子育てや介護との両立がしやすい
- 正社員と比べて責任が軽い
- 副業や複数施設での勤務ができる
- 社会保険へ加入できる場合がある
- 正社員への登用制度がある
- 高い時給単価で勤務できる
デメリットは、スキルアップや経験を積む機会が少ない可能性がある点です。長期休暇や有給休暇の取得が難しい場合もあります。昇給や賞与が少ない、または無い場合が多いのも非常勤の特徴です。
【職場別】看護師の働き方

職場別の看護師の働き方は以下のとおりです。
- 病院
- クリニック・診療所
- 介護保険施設
- 訪問看護ステーション
- 障害者支援施設
- 保健所・保健センター
自分に合った職場を選ぶと、より充実した看護師生活を送れます。
病院
病院での看護師の働き方は、多様な経験を積める環境が特徴です。大規模な医療機関では、幅広い症例に対応できるので、専門性の高い医療スキルを身に付けられます。病院の特徴は以下のとおりです。
- 24時間体制の交代制勤務
- チーム医療の実践
- 救急対応や手術などの高度な医療行為
- さまざまな診療科での勤務
最新の医療機器や設備が整っているので、常に最先端の医療に触れられます。業務量が多く、残業や夜勤が多いため、注意が必要です。給与水準は比較的高く、福利厚生も充実しています。昇進やキャリアアップの機会も多いため、長期的なキャリア形成におすすめです。
クリニック・診療所
クリニックや診療所での看護師の働き方は、病院とは異なる特徴があります。小規模な医療機関なので、患者さんとの距離が近く、きめ細やかな対応ができるのが特徴です。主な特徴は以下のとおりです。
- 外来中心の診療が多い
- 勤務時間が比較的短い
- 夜勤がない場合が多い
- ワークライフバランスを重視しやすい
専門性を活かせる機会が少ない場合があり、給与水準も病院よりも低めの傾向があります。急性期対応は少なく、慢性疾患や軽症患者さんが中心ですが、チーム医療よりも個人の裁量が大きいのも特徴です。医師や他のスタッフとの連携が密なため、コミュニケーション能力が重要です。
多様な診療科目に対応する場合もあるので、幅広い知識が求められます。患者さんへの教育や予防医療に力を入れる機会が多いのも特徴の1つです。経営側との距離が近いため、クリニックの運営に関わる機会もあります。
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介護保険施設

介護保険施設での看護師の働き方は、高齢者の健康と生活を支える重要な役割を担います。医療と介護の両面からケアを提供するので、幅広い知識と技術が必要です。主な仕事内容は以下のとおりです。
- 日常生活の援助
- 医療的ケアの提供
- リハビリテーションの支援
- 認知症ケア
- 終末期ケア
24時間体制での看護ケアが必要な施設もあるため、夜勤や交代制勤務があることを覚悟しておく必要があります。介護保険施設での勤務は、チームによる多職種連携が特徴です。医師や介護士、リハビリ専門職などと協力しながら入居者のケアをするため、コミュニケーション能力やチームワークが重要です。
家族支援や在宅復帰支援では、入居者の家族との連携を密にし、退所後の生活に向けた準備を行います。スムーズな在宅復帰のサポートが求められます。
» 看護師として介護施設で働く!仕事内容と必要なスキル
訪問看護ステーション
訪問看護ステーションは、患者さんの自宅を訪問し、医療・看護サービスを提供する仕事です。24時間365日対応が可能なので、柔軟な勤務形態を選べます。訪問看護ステーションでは、1人で判断・行動する能力が求められます。コミュニケーション能力と臨機応変な対応力を活かせる環境です。
地域包括ケアシステムの重要な担い手として、訪問看護ステーションの需要は高まっています。ベテラン看護師の経験と知識は貴重です。管理者や専門看護師として、キャリアアップの機会も豊富なのでおすすめです。在宅医療の知識や技術を習得すれば、さらに活躍の場が広がります。
障害者支援施設

障害者支援施設は、看護師にとって専門性を活かしながら社会貢献できる魅力的な職場です。障害を持つ方の日常生活支援や、社会参加促進を目的とし、利用者の健康管理や服薬管理、医療的ケアを提供します。障害者支援施設で働く看護師には、さまざまな障害に対応できる幅広い知識とスキルが必要です。
身体障害や知的障害、精神障害など、多様な障害を持つ利用者一人ひとりのニーズに合わせたケアを提供しなければなりません。チームで連携しながら、利用者の自立支援や生活の質向上に取り組みます。勤務形態は施設によって異なりますが、夜勤や休日勤務がある場合もあります。
保健所・保健センター
保健所・保健センターは、地域住民の健康を守る重要な役割を担う公的機関です。仕事内容は、予防接種や健康診断の実施、感染症対策や母子保健サービスの提供など、多岐にわたります。地域の健康課題に取り組み、住民の健康維持・増進に貢献できるのが特徴です。
通常は日勤のみで夜勤がないので、ワークライフバランスを保ちやすくなります。公務員としての安定した雇用条件も魅力的です。地域に密着した活動ができるので、過去の経験を活かしながら、新たなやりがいを見つけられる可能性があります。幅広い年齢層の住民と関わる機会も多いため、多様な経験を積めます。
病院とは異なる業務内容や環境なので、キャリアプランや価値観と照らし合わせて、慎重に検討しましょう。
看護師が自分に合った働き方を見つける手順

看護師が自分に合った働き方を見つける手順は以下のとおりです。
- 理想の看護師像を掘り下げる
- 叶えたいライフプランを掘り下げる
- 最も叶えたい条件が実現できる働き方を探す
理想の看護師像を掘り下げる
理想の看護師像を掘り下げることは、自分に合った働き方を見つけるうえで大切です。過去の経験を活かしつつ、新たな環境で活躍できる場所を見つけましょう。個人によって理想像は異なるので、自分自身の価値観や強みを見つめ直すことが必要です。以下の点について考えましょう。
- 患者さんとの関わり方
- チーム医療での役割
- 専門知識や技術の向上
- リーダーシップの発揮
自分の理想像を明確にすれば、次のステップである「叶えたいライフプラン」をより具体的に描けます。
叶えたいライフプランを掘り下げる

叶えたいライフプランを掘り下げることは、理想の働き方を見つけるうえで重要です。以下の点を深く考えましょう。
- ワークライフバランス
- 家族との時間
- 将来の貯蓄
- 健康維持
- キャリアアップ
- 勤務地
- 給与や待遇
すべての希望を100%叶えることは難しいので、優先順位をつけることをおすすめします。定年後の生活や退職金についても考えておく必要があります。長期的な人生設計と照らし合わせながら、自己実現や社会貢献への想いも整理しておきましょう。
» 看護師のキャリアアップ方法や役立つ資格を解説!
最も叶えたい条件が実現できる働き方を探す
最も叶えたい条件が実現できる働き方を探すには、自分の希望と現実の求人情報を照らし合わせることが大切です。スキルや経験が活かせる環境を探しましょう。職場の雰囲気や人間関係、通勤時間や立地条件なども考慮に入れてください。福利厚生や研修制度、試用期間や契約更新の条件なども確認することが大切です。
» 看護師が人間関係で悩む原因と対処法を紹介!
看護師が理想の働き方を叶えるためにすべきこと

看護師が理想の働き方を叶えるためにすべきことは、以下のとおりです。
- キャリアプランを明確にする
- 転職サイトや転職エージェントを活用する
- 働く条件を明確にする
キャリアプランを明確にする
キャリアプランの明確化は、50代看護師の転職成功につながります。目標設定と自己分析を行うと、より良い転職先を見つけられます。キャリアプランを明確にするには、以下の手順がおすすめです。
- 短期・中期・長期の目標を設定する
- 自身のスキルや経験を客観的に評価する
- 興味のある専門分野や取得したい資格を明確にする
- 希望する勤務形態や労働条件を具体化する
- 理想の職場環境や組織文化を定義する
必要なスキルアップや資格取得の計画も立てましょう。メンターや先輩看護師からアドバイスを求めるのも効果的です。業界動向や最新の医療技術についても調査し、自己啓発や継続教育の機会を探りましょう。定期的にキャリアプランを見直して調整しましょう。
転職サイトや転職エージェントを活用する
転職サイトや転職エージェントの活用は、50代看護師の転職活動において効果的です。多くの求人情報にアクセスでき、効率的に転職活動を進められます。看護師専門の転職サイトやエージェントを利用すれば、より専門的なサポートを受けられます。看護業界に特化しているので、看護師のニーズを理解しているのが特徴です。
転職エージェントでは、面談を通じて具体的なアドバイスを得られます。履歴書や職務経歴書の作成サポート、面接対策や給与交渉のアドバイスなど、細かいサポートを受けられることが魅力です。エージェントを通じて、非公開求人にアクセスできる可能性もあります。一般に公開されていない求人情報を得られる場合もあります。
転職サイトやエージェントを活用する際は、複数のサービスを併用しましょう。
» 看護師は転職サイトを使わない方がいい?理由と効果的な利用方法
働く条件を明確にする
- 譲れない条件と妥協できる条件について明確にしておくことで、条件を絞って転職先を探すことができます。
まとめ

50代看護師の転職には、多様な選択肢があります。理想の看護師像とライフプランを明確にするのが大切です。自分の経験や希望に合わせて、正社員やパート、常勤や非常勤など、最適な条件を選びましょう。理想の働き方を叶えるためには、以下のステップで進めることをおすすめします。
- キャリアプランを明確にする
- 転職サイトや転職エージェントを活用して情報収集する
- 働く条件について明確にしておく
50代でも、豊富な経験を活かせる働き方は可能です。自分らしい看護師としての新たなステージを見つけましょう。
» 自分に合った職場を見つける!看護師の転職
» 経験と貢献できることを活かして活躍!50代看護師の転職成功法