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看護師の退職理由|聞くだけで納得の実例集!

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看護師の退職理由

なりたくて看護師になったのに、看護師を続けていくのが困難と思う人が多いですよね。

人の命を預かる仕事のため、自分を犠牲にして患者さんや利用者さんのために頑張る人ほど、疲弊してしまう傾向にあります。

最近では新人の看護師さんが、理想と現実のギャップで1年以内に退職されることも珍しくありません。

年齢やライフバランスの変化によって退職理由はさまざまです。

看護師の仕事は好きだから続けたいと思う反面、働く環境や条件が悪くて続けられない看護師が多い現状にあるということです。

身体的な理由による理由

身体に何らかの症状があると、仕事に集中できなくなります。
また、自分の体調がすぐれないまま仕事をしていると、指示の見落しなどでインシデントにつながることにもなりかねません。
インシデントを起こしたときのショックは、「なぜ、あの時に確認しなかっただろう。」など自責の念にかられますよね。

また、看護師が不調を感じる症状には、慢性的な症状が多いのが特徴です。
どのような症状が多いでしょうか。

精神的に不安定

看護師は患者の生命や健康に深く関与しているため、頻繁にストレスのある状況に直面します。
緊急対応があるためプレッシャーがかかる場面が多いです。

また、患者が亡くなるなどの悲しい出来事に面することもあり、このような感情的な負荷は精神的にもダメージが大きいと言えます。

精神的な負担が続くことで、仕事に対する意欲が減退し退職を考える要因になります。

肉体的な負担

長時間の集中作業で眼の不調を訴える看護師は多いです。
カルテの入力、モニターの監視などデジタルデバイスが多くなっており、集中してモニターを見ることで眼に負担がかかります。

目薬を常時持ち歩いている看護師は多く、夜勤などの作業環境の条件によっても、照度が不十分な環境では眼精疲労や視力低下の原因になります。

夜勤は眼に与える影響だけでなく、体調や睡眠、寿命にも影響を与えると言われています。

長時間労働や患者を移動させるなどの肉体労働による腰痛、肩こり、頭痛などの慢性的な症状を抱えている看護師は非常に多いです。

このような症状が続くと、仕事への意欲も減退し退職を考える要因になります。

人間関係のトラブル

看護師を取り巻く環境には様々な職種が関わっています。

看護師は多職種の調整役になることが多いため、意図が伝わらずに誤解が生じるケースや、申し送りが不十分なために起こるトラブルも多いです。

例えば、検査入院患者に対して、看護師、医師、薬剤師、栄養士、検査技師 退院支援看護師など数多くのの職種が関わります。
お互いのコミュニケーション不足でトラブルが発生することも少なくありません。

その中でも、圧倒的に多い人間関係のトラブルは、看護師同士のトラブルではないでしょうか?
新人看護師の人間関係のトラブルでは、先輩看護師からの行き過ぎた指導によるストレスが多く、一緒に仕事がしたくないといった理由をよく聞きます。

仕事をテキパキこなす看護師と周りを見ずにのんびりマイペースな看護師が一緒に仕事をした場合、テキパキ働く看護師の不満がつのり関係がぎくしゃくすることも多くあります。

キャリアチェンジを求めて

看護師は、特定の領域で専門知識やスキルを磨くことによってよりキャリアアップすることができます。
例えば、救急看護や手術看護などの、専門分野に特化することができます。

看護資格をもって、病院で働く看護師以外の働き方を希望して退職する人もいます。
例えば、看護学の学位取得することでより高度な役割や責任を担うことができますし、学士号、修士号、博士号などの学位を習得することで、教育者や研究者としてのキャリアを追求することができます。

看護師以外の職種へ転職をしたり、看護師の資格を利用して企業に転職する人もいます。

家庭事情による理由

結婚、出産、育児、介護などのライフイベントによって、仕事を継続できないケースがあります。

働く環境の制度が整うことで家庭の事情による退職は減少できることが望ましいと思いますが、現実は仕事と家庭の両立は難しく、辞めざる得ないことが多いです。

結婚を理由に今の職場を退職する場合、仕事と家庭の両立がしやすい職場への転職を希望することもあるでしょう。このような場合、退職は一時的で、すぐに看護師として働き始めるケースもみられます。

子育てと看護師の両立

若い世代の看護師に多い退職理由になると思いますが、結婚や出産などライフステージの変化をきっかけに、現在の職場を辞める看護師は多いです。
看護師をしながら子育てを両立することは簡単なことではありません。
育児休暇後に復帰したが、出勤前に保育園に預ける準備が大変だったり、お迎えに行く時間に間に合わなくて慌てたりと慣れないことで親も子も疲労がたまって体調不良になってしまうことはよく聞く話です。
看護師の業務は体力的に大変なことも多いです。子供が小さい間は、育児に手がかかるため、体力が消耗されます。

仕事の疲れから余裕がなくなり、イライラしたり、子供や家族に八つ当たりしてしまう自分に嫌気がさすと悩む看護師も見てきました。
熱を出して急に仕事を休まなければいけない時は、仕事を休むことに申し訳なさを感じる看護師は多いです。

仕事は続けたいが、続けるための職場や家庭でのサポート体制が整わなければ、辞めたくなくても辞めざるを得ない状態になります。

家族の介護を優先

病気の家族や高齢の両親がいる家庭では、介護や通院の介助などで時間が必要になることが多く、仕事との両立が難しくなることがあります。

介護休暇を取得して一時的に介護に集中できればいいのですが、その介護もいつまで続くかもわからないし、介護休暇が育児休暇に比べて認知度が低いため、私が実際に働いていた病院でも取得する看護師は少なかったです。

両親が高齢となると、看護師自身も40~50代となるため、自身の老後の心配も出てくる年齢になります。
自分の家族が見れなくて、仕事に行くことの罪悪感や勤務時間が長く帰宅時間が遅くなる事が増えるため、いったん退職することを考え、働き方を変えて介護との両立を図る人も少なくありません。

待遇と給与の不満

看護師の給料は高いと言われることがありますが、本当にそうでしょうか?
夜勤手当があるから、会社員よりは多いけど、働いている時間から考えると割にあっていないと思っている看護師は多いはずです。

働く部署によっても忙しさは違うかもしれませんが、病院の病棟看護師は残業が多く、拘束時間が長いと言えます。

役割や委員会があると、業務時間では時間が足りないので、カルテを記入するために、残業になることも多いです。
院内研修や、院外研修の参加も自己研鑽という名目で、休みを利用して参加しなければいけない、としている病院もありました。

人手不足の状態が長く続くと、看護師1人に係る負担が増加するため、仕事量が給料に対して見合わないとなり不満がつのる悪循環な状態になっていると考えます。

勤務体制の過酷さとシフト勤務

長時間労働と夜勤

看護師の勤務時間や勤務体制は病院や病棟でそれぞれ違います。
院内でも病棟によって、科の特徴で勤務開始時間が違ったり、変則的になっているところもあります。

他の病院の勤務体制が気になる人も多いと思います。

勤務体制は二交代制、三交代制、変則二交代制などさまざまですが、一般的な例を解説すると次のようになります。

二交代制

二交代制は、日勤と夜勤を組み合わせた勤務体制です。

例:日勤は8時間労働、夜勤は16時間労働でそれぞれ休憩時間が決められています。

勤務時間
日勤8:00~17:00(休憩1時間)
夜勤16:30~翌9:00(休憩2~3時間)
二交代制

三交代制

例:三交代制は、日勤・準夜勤・深夜勤のシフトに分かれており、それぞれ8時間勤務です。

勤務時間
日勤8:00~17:00(休憩1時間)
準夜勤16:00~24:30
深夜勤24:00~8:30
三交代制

2008年、日本看護協会が実施した「時間外勤務、夜勤・交代制勤務等緊急実態調査」の結果から、看護職の労働時間には多くの問題があり、過労死のハイリスクに当てはまる人が約2万人にも上ることが明らかになりました。また、医療安全の観点からも時間外勤務をなくし、夜勤・交代制勤務の負担軽減に取り組む必要性があらためて確認されました。
看護管理者の側も、職員の労働時間管理について「非常に問題がある」5.7%、「やや問題がある」43.0%と回答するなど、労働時間管理に課題を感じていることが分かりました。労働時間管理に課題があると考えている看護管理者にその原因を尋ねたところ、トップは「長年の慣例・習慣」(35.7%)、「職員定数を増やすことができない」(28.5%)、「欠員のまま充足されない」(27.7%)という結果でした。https://www.nurse.or.jp/nursing/shuroanzen/jikan/kaeru.html

上記の記事は日本看護協会から引用したものですが、過労死やハイリスクに当てはまる現状から、改善しなければならないことが記されています。

現状としては、勤務体制の複雑さや、不規則な勤務で家庭と両立できない、勤務以外に前残業や残業があり、過酷な勤務となります。

休暇取得の難しさ

看護師の仕事はシフト制になっているため、急に休みが出た場合、調整が困難になります。

特に、準夜勤や深夜勤で急に休むことになると、代わりの人員の確保が難しく、その日の日勤や、休みの看護師が代理で出勤することになります。

「年休も希望通りに取れない」、「連休も希望できない」など休暇の不満は多いです。

私の勤務していた病院は、翌月の休暇希望の締め切り日が早く、シフトが出るのがギリギリで予定が立てにくかったです。

また、休暇希望も月に3日までと決められていました。

退職理由のまとめ

退職理由まとめ

・身体的な理由による退職

・人間関係のトラブル

・キャアリアチェンジを求めて

・家庭の事情による退職

・待遇と給与の不満

・長時間労働と夜勤

・休暇取得の難しさ

看護師の退職理由は、人によってさまざまですが、看護師という仕事は好きという人は多いと感じています。

家庭事情による退職ではなければ、働く環境を変えてみることで、収入も自由な時間も増える可能性はおおいにあると言えます。

  • この記事を書いた人

きよたかナース

職業はフリー看護師。18年間飲食店経営。40歳から看護専門学校に入学し、43歳で看護師になる。がん専門病院に勤務し、循環器・脳外科・血管外科・消化管内科経験あり。特別病床担当。老健、クリニック経験あり。 50歳をこえると、フルタイムの働き方は体力的にもつらくなります。 プライベートと仕事を両立しながら、自由な働き方ができる看護師が増えればいいなと思い、看護師の転職や働き方について発信しています。

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